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只野空曹

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  • 緊縛は宗教的な行為という....

    女性の体を縄によって縛り,体の各部を拘束する緊縛は男にとって本能である欲望を満たすための準備段階である.
    これからはじめる作業をする前段階といえるだろう.

    対象とする女性からまず行動の自由を奪い,普段とは異となる苦痛を与え,服従することを意識させる状態にしたものである.
    目的を効果的に行なうための拘束ということが,縄によって女体を緊縛する理由である.
    したがって,視覚的な金属製の拘束具を好むのであれば,拘束する道具を縄に限ることはない.

    鎖の付いた手枷や足枷を使っても問題ないのである.
    しかし縄にこだわるのは,そこに道具との関係が隠れているからであろう.
    関係とは,起源と結果を結びつける効用によって決まっているのである.
    女体を緊縛した男が目的とするのは,オンナを陵辱することにつきる.
    男が女を縄で縛り拘束する行為は,その先に女を自由にもてあそび陵辱に至るまでの過程をどう進めていくかの主権をもつことであろう.
    女体を支配するという関係が陵辱という結果に到る手段として縄による緊縛が前座にあるのだ.
    「女体を拘束する手段として縄による緊縛でなくてはならない」というところに,
    神道と巫女を結びつける縄という道具が登場してくるのである.

    宗教的な儀式として,男女の性交渉を解釈すると,
    神に仕える巫女を縄で緊縛し祭壇に祀り,神が貢ぎ物を思い通りに取り扱い結果として
    新しい生命への道として,性交渉が完結することになる.
    凡人の良識からすれば,このような事柄は知る必要もないのだが,.....

    しかし,「縛られた女性は美しい」などと持ち上げるのは,異常な精神の持ち主で変態なのだろうか?


    あるいは,「女性を縛るのも愛があるからだ」と申すのは,狂気の精神の持ち主ということになるのだろうか?
    縄による女体の緊縛というものに関心を持つことで,すでに陵辱者の資格を十分に備えているということである.
    これこそ神道の宗教的な行為であって,人間から神に進化するものである.
    縄による緊縛が描かれている絵画や小説や映画におけるが映像表現において,
    女体を陵辱することを結果として暗示していないものは皆無で,必然性なのである.

    いわば宗教画における暗喩である.
    言い換えると,女体の陵辱を行なうために縄による体の緊縛は,平凡な宗教的な行為としか見なされていないのである.
    それだけのことであり,そういうものなのだ.

    ◇緊縛は神道の宗教的な行為
    こうした事実は,当然のように,それこそ神武以前から神の営みとして大昔から引き継がれてきたのである.
    すなわち,人類の起源が女体の陵辱という宗教的な行為を崇める作用として「緊縛という前座」が存在するのである.
    その結果として,われわれの手にしている縄は神道の宗教的行為として過去と未来とをつなぐものとなる.
    女体を縄で祀る縄掛けそのものに工夫を凝らし技法化して,宗教的な意義を見出すこともできるのである.

    われわれの手にしている縄で意匠を凝らした女体緊縛により,裸の女性の肉体に衣装として施されるときこそ,
    女体にはその本来の美しさが菩薩のような輝きをもってあらわれてくると信じらているのである.
    女性を緊縛した上で行なう陵辱行為にさえも,快感として喜びとするほどの効用を知っているのかもしれない.
    その法悦がたんなる女性の官能からくる性的な恍惚にしかすぎないのであっても,

    縄による女体緊縛には神々しさが存在するから,菩薩の顕現をもって男の煩悩は鎮められるのだ.


    縄による緊縛という作用を通してこそ,縛者も被縛者も忘我の境地へ至ることができるのである.
    陵辱のための縄による女体緊縛は宗教的な心情をもって行ない,本能の欲望の存在を確認して鎮めるのである.

    ただし,この場合に一神教の宗教を抱く人々にとっては強い意味をもたない.
    ひとつ家のなかに神棚と仏壇とが並存し,しかもその神棚も複数存在するような多神教が相応するのだ.
    ひとつの神が,その神が全体を統括する宇宙が存在するというのではなく,
    多数の神が全体にあり,それは自然に遍在するばかりでなく,別の神をも許容する寛容である.
    この宗教的な心情をもつことによって始めて,縄による女体の緊縛に宗教性が認められる.
    縄は植物の繊維という自然から生まれた存在を人の手が撚りあわせた道具(宗教的な存在)である.

    自然から生まれた植物繊維には自然の神が宿る.
    人間を創造した神が与える手芸の技術で撚り上げた縄には神が息づいているのだ.
    その息づいている神を奉る行為こそは,不浄な心と肉体をもった女へ掛ける縄の緊縛である.

    そして女体の緊縛にも意匠を凝らして手間を掛ければ掛けるほどに,宗教的な儀式の成就は大きくなる.
    女という存在は生まれながらにして月経という,自然の周期を内蔵している.
    だからこそ女は生まれたままの姿にして,縄による緊縛の意匠を施してこそ,神に捧げる貢ぎ物になるのだ.
    縄によって緊縛された全裸の女体と性交渉に到るのは,被縛者を時を越える道具として,
    縛者は男として神を奉り,本能の欲望という煩悩を自然な神のふところに抱いてもらうことである.

    縄による女体緊縛という行為は,陵辱という結果を生み出すためのものではない.
    つまり縄によって女体を緊縛することは,男にとっては欲望の最終表現ではないのだ.
    それこそは,自然に遍在する多数の神を信仰する日本人特有の宗教的行為であるのだから.


    性行為こそ改めて見なおしても,縄による緊縛に宗教性を見出していることの理由である.
    サディズムとかマゾヒズムだとかいう西洋の性行為探求という快楽思想を持ち込むには拘束具が適しているのだろう.
    日本男性による縄による女体緊縛をサディズム,マゾヒズムで説明することは可能だ.

    それであれは,神道ではなく仏教の宗教的な行為として行なえばよい.
    人体の精神性と肉体の構造を性科学として分析すれば可能であろう.
    もはや男女の性交渉をタブーとして日常から隔離してはならない.
    それこそ人間の基本的な本能であるから.

    神の前に隠すものなど存在しないのだから........



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    【2005/07/08 14:02】 日常のお仕置き | TRACKBACK(1) | COMMENT(1)