クリトリスに口を接して刺激して女が気持ち良くなりかけたところで,ラビアや膣口などの他の部位に男が口を移動させるのは効果的な愛撫とはいえない.
大陰唇を舐めるのは,男の場合に玉袋を舐めるのに相当し,小陰唇を舐めるのは,包皮やペニスの根元を舐められる程度の感触と考えておけばよいだろう.このような場所をわざわざ刺激するのは,すべて余技というものになる(かなり激しく興奮して快感を感じてしまい,ペニスを刺激から解放するために一旦他の場所へ移るというのであれば別だが).
子供の頃に男性自身を初剥きをした時に,勃った穂先を他人につままれて(すでに開封されたキャップを再び締めつけて)ペットボトルのふたを取るぐらいの軽い力で,穂先の表面に指先の皮膚をスライドしたら,どんな感じがするかわかるだろうか?
クリトリスを指先で刺激するのは「男の初剥きのカリに他人がタッチする」のと同じような刺激であろう.一般に指を使う時の動かし方でさわってしまうと,それこそ飛び上がりほどの反応をする.
そう考えれると,正しいクリニングスの刺激法も自然にわかるだろう.クリニングスとはオーラルでクリトリスを刺激するものだから,どうしても指先で刺激をしたければ,唾液のような水っぽい潤滑剤よりももっと粘り気のある液体,女の愛液やローションなどを指先にこすりつけてからにしたほうがいいだろう(どうしても指で刺激したければ,直径8mmの丸いディスクの上に置いた3mmの鋼球を中指の腹で優しく揺らすような動きでしてみよう).
これは女のフェラチオにより射精を果たそうとしている状態を想像してみるとよい.口外射精よりちゃんと口の中へ出したいのが本音だろう.
男は,パートナーによる強引とも思われるほどに唇が連続して往復動作してようやく射精に到るのであって,唇が往復動作している途中で,一旦速度と把握力が弱くなったり,口を外されて睾丸などをしゃぶられたりすると,そのときの高揚した射精気分が萎んでしまい,むしろ不完全燃焼に不満を感じてしまうのだ.興奮してダイレクトに射精まで行ってしまいたい気分であろう.
頂点近くで焦らされて,射精してしまいたいのに,行かせてくれないフェラチオが行なわれると,男はまどろっこしくて,かなり疲労感が高くなるものである.まだ続けたい状態のときには,同じ刺激ではなく変化した刺激が行なわれるほうが良いのだけれど,射精したいときには,同じ刺激が継続されるほうがより頂点が高くなるように感じられる.
そう考えると,男の興奮による絶頂よりも格段に複雑とされる女性が興奮して絶頂まで昇り詰めるためには,やはり同じ刺激を続けることがかなり重要だということがわかるだろう.
Sexの解説本に多く見られる「同じ刺激が続くとその感覚に馴れて感じにくくなる」などというのでは,現実の性感センサをまるで理解していないもので,絶頂を目的としているのであれば,間違っていることになる.これらは「女の体を愛撫して楽しむ」男に対する解説といえよう.
男が「同じ刺激が続くとあきる」と言うのは,裏を返せば,まだ頂点まで行きたくない,つまりは早打ちだといわれたくない,という心理によるものである.
Sexに対して好奇心を持たない男であれば,クリニングス作業に夢中になっても,余計なことを必ず口にしてしまう.
たとえば,「気持ちいいだろ?」などと訊ねて,口がクリトリスから外れて他の場所へ移ってしまいがちである.さらには,興奮した状態で指先に力がつい入ってしまいパートナーの身体を掴んでしまい別の刺激で中断してしまうことがある.
また,いつのまにか強く包皮を剥きすぎてしまい,折角の興奮が痛みで冷めてしまうなどということになる.さらに時として,パートナーの陰毛を引っ張って痛みを感じさせたり,無意識のうちに肘などでパートナーの体のどこかを強く圧迫しているなど.
つい同時に指先をバギナに突っ込(女がそれを避けたいと思っている場合に)もうとしたり, バギナに入れた指をパートナーが不快に感ずるような動作をしたりして興奮を中断してしまうことがあるから注意が必要である.
せっかく巧妙なクリニングスをしている時に,「気持ちいいだろ?」と訊ねると,口がクリトリスから離れてしまう.また,クリニングスしながら乳首をつかみ引っ張るのは,パートナーによっては気が散って邪魔な作業になることがある.女がその動作を肯定的に受け入れるのでない限り,無理して余計な作業をする必要はない.
クリニングスの時に指は陰核茎部を吊り上げるために使うために使用するのである.吊り上げなくてもクリトリスの先が自然に剥き出ていれば,さらに全部を突き出させればいいだろう.
多重愛撫による刺激を行なうには,パートナーの性感のタイプによっては「している男が満足するクリニングス」ということなってしまう.
たとえば,ペニスの抽送で女性がオーガズムに至る時,通常はかなりのペニスの往復動作が必要になる.クリニングスで絶頂まで昇り詰めさせる場合でも,かなり長い時間を要することが多いようだ.
指で掴んで行なう往復作業で男を射精をさせる時には,それこそ10秒足らず射精する男も存在する.しかし,クリトリスを舌で刺激して女を絶頂まで行かせようとしたら,早い女でもたぶん3分,長い女であれば15分から60分も掛かる場合がある(1時間も掛かる場合だと,女もかなり興奮で疲れてしまうのだろうが).
男が女性を興奮させて頂点まで昇り詰めさせるためにクリニングスをするなら,できるだけ早く頂点に届くように努めなければならない.そうすれば,男も女も愛撫による疲れが残らないし,昇り詰める快感や高原に近い状態で快感が鋭くなる.

