男性の髪を手入れする理髪店の低価格化が進んでいる.
はさみで調髪を10分間1000円というのが限界価格なのだろう.
このシステムの理髪店が繁盛してフル稼働すれば1時間で6000円の売り上げとなる.
1日理髪師一人で8時間なら4万8000円ということになる.
たぶん実際には,1/3程度の稼働率であれば採算がとれるのだろう.
理髪店にはせいぜい月に1回程度の頻度になるが,女性は美容院にどのくらいの頻度で出かけるのだろうか?
2週間に1回くらいなのだろうか.地元にあるJRの駅周辺には美容院が増えて共存しているのをみると,不思議な世界という気がする.
あまりに理髪店と状況が異なっているからだ.どうして女性は理髪店にいかないの?
まず顔を剃ってくれるのに....
これまでの理髪店は技能士だからギルドによって価格協定で1回の理髪料金が3500円程度に規制されていたから,利用者にとっては新しいシステムはかなりのディスカウントになる.
この中間に多人数の理髪師がいる大型理髪店であれば,1500円〜2000円という理髪料金で髪の毛の手入れが可能である.
落ち着いてじっくりと床屋政談をしながら,髪の毛の手入れをしている環境ではなくなってしまったのだ.
女性の美容院には,カリスマ美容師として男の美容師が多数いるのに比べると,理髪師には女性が少ないように感じられる.
商店街の個人理髪店はもはや存続できないのだろうか?
せっかく手に職を持っていても,歯医者のように厚生・労働省から手厚く保護されないのは,与党に対する理髪団体の政治献金が少ないためなのだろうか?
女性は刃物としてのカミソリを使いこなせないのだろうか?かつて高校生だったころには,たよりになるおばさんが理髪店にいて,カミソリ跡も手際よく処理していた時期があった.現在はたぶん若い女の子にとっては,魅力のない職業になってしまったのだろうか?
それが理髪料金のディスカウントという現象に象徴されているのかもしれない.
または規制緩和によって,美容師と理髪師の境が消えてしまうのだろうか?
話題性で理髪店を復活させようとするのではなく,新しいボディ・ケアの店として再出発させることができないのだろうか?
つまり頭部の髪の毛だけではなく,からだ全体の毛の手入れをする新しい床屋である.
まず入浴して浴衣に着替えて毛の状態をチェックして,場所別に適切なアドバイスを受けて,個別に技能者によって処理してもらうことになる.
必要に応じて,毛染め,増毛,トリミング,カツラなどの注文をして,肌のメインテナンスも要望に応じて行なうシステムである.

