女体を拘束する際に使うツールにはさまざまものがある.旅先の旅館であれば浴衣と紐,家に帰れば洗濯乾燥用のひもやストッキング,さらにパンストやネクタイを利用すれば女を縛ることはできるだろう.
しかし本格的にボンデージの世界に浸ろうと考えるのであれば,麻縄(ジュート麻)が最適な拘束ツールということがわかるだろう.綿ロープのような色彩感と素肌に対するソフトさは劣るが,ほどよいしなやかさと皮膚への刺激性がある.麻縄は綿ロープのように伸びないが,女体に拘束感を与えるものとしては,非常に効果的なツールとなる.
女体を拘束するツールとして使用する場合には,新品の麻縄は毛羽だっているからあまり適したひもとはいえない.拘束ツールとして使うのであれば,麻縄をまずなめらかな状態にする必要がある.麻縄を馴らす手法も使用者によっていろいろな方法で処理することが行われている.麻縄が含有している油脂やノリを飛ばすために,縄を煮沸したり柔軟剤に浸すなどの準備作業を行う場合もあるだろう.また麻縄に馬油を塗り込むという前処理をしておくのも有効である.反対に素材にはこだわらずに切り出した新品の麻縄をそのまま使うと,その皮膚への刺激性が効果的だと評価して使用する場合もあるらしい.どのようなひも素材を選ぶかは,どれもボンデージに浸るレベルに応じた流儀として,どのひもの使い方が正しいと判断されることはないのである.それこそ,ボンデージに関わるマスターとパートナーのこだわりで決まるものである.
ただし麻縄の取り扱い上の注意点というと,あまり煮沸時間が長くなると縄がほつれてしまう.つまり6mmの麻縄が8mmに膨らむと,長さが短くなってしまうのである.そしてこの状態で麻縄を使用すると,縄の寿命が短く,伸びる原因となる.また麻縄を柔らかくするために煮沸するとひもの腰がなくなってしまうことがある.
なお麻縄にしなやかさを持たせるために,馬油を染みこませる処理もそのまま放置しておくと腐敗してしまうので衛生上の問題が出てくるから管理する手間を省くことはできない.
どうしても自分専用の麻縄として独自の縄にしようと考えるのであれば,麻縄を煮過ぎない程度に止めることである.いわばひもの心が残って表面が柔らかくなった状態が適切な拘束ツール状態といえるだろう.
ひもをなめすために使用する油脂も植物性を使用するといいだろう.アロマなどで使用されるホホバ油は植物性で保湿性に優れ肌に馴染みやすくする効果がある.またコンビニなどで比較的容易に手に入れることが可能なベビーオイルも肌に優しいものである.調理用のオリーブオイルも同じ用途に使用可能である.要するにこれらのオイルを手のひらに取って,麻紐にていねいに塗り込み染み込ませると良いだろう.麻縄をオイルに浸すと染み込みすぎて縄の腰がなくなってしまうから注意が必要である.
また新しい麻縄にはケバ立ちがあるが,このケバは無駄な毛が立っているので,ライターなどで焼き潰すか,はさみややすりなどで手入れして処理してしまえばよいだろう.ただし焼き過ぎると焦げ目ができてしまうから,炙るように焼くように作業すればいいだろう.
麻縄のメインテナンスは十分注意が必要で,換気の良い冷暗所に保管するように気をつかって扱わなければならない.縄の手入れというか管理は湿り過ぎず乾き過ぎない状態で保管し,2週間に一度くらいは直射日光に当てるなどの配慮も要求される.
しかし麻縄の一番重要な扱いは拘束ツールとして実際に女体に使うことである.麻縄は使わずにいると干涸びてしまうが,頻繁に使うほど表面に艶が増し,しなやかに女体に絡みつくようになる.そして女の体液を繰り返して吸収することによって,麻縄は使い込むほどに拘束ツールとしての味が出てくる.緊縛やボンデージに関わるのであれば,絶対に自分で手入れした独自の麻縄を使用するべきである.

