まどろっこしい茶道みたいなお作法や手続は,江戸城の宮様に任せておけばよい.クリトリスを男に触られたことのない女など,いまどき田舎の電車に痴漢が出るくらいに珍しい存在と言えるだろう.Sexに対する心理的な抵抗感を持つお嬢様なども月世界のお伽話だろう.しかし明るい場所で性器を雄に触らせて快感を得たことのある女や,クリニングスの経験はなくても,Sexに対する期待で気持ちが相当高ぶっている場合には,すこしは焦らせて待たせるような気配りが必要かもしれない.
だいたいワイセツな行為を本能に従って始めてしまい,男がパートナーに突然ペニスをガブッと咥えられて刺激されても愉しいように,女としてもSexに慣れてしまえば,いきなり男の頭部がボトムに近づいてきて,陰毛をかき分けてクリニングス作業を初めたとしても,愉しい期待感は簡単に萎えることはないだろう.
動物のようなダイレクトな接触行為ではムードが感じられない,などと女がいうのは,本音を隠しているのだろう.または,Sexに対して抑圧する教育を受けてきた高ビー女に違いない.近ごろでは性体験の少ない女でも,雑誌やビデオなどでオーラル行為についての情報はかなり詳しく入手することが可能だから,舌や口を女性自身に接触する行為による刺激にはかなりの期待感を持っているのはまちがいないだろう.
ところで「オーラル行為」というのは,唇で乳房や脇腹などに接して刺激するのではなく,唇と舌で女性の性器を刺激するSex行為のことである.この行為は,オーラルを対象とする場所が,膣口や膣前庭,尿道口とか小陰唇だったり大陰唇や会陰部であれば,これらの行為は本来の行為のプロローグ作業になる.本来オーラルSexというのは,あくまでクリトリスに口を接触して刺激してパートナーを興奮させるものである.
いわば周辺からオーラルによる刺激を始めて,本編としての部位に迫ってゆくということになるが,時間がなければ省いてもかまわない動作である.だからといってクリニングスによって女を楽しませることができたら,つぎはもう合体して腰を振ればプロセスが完了という単純なものではない.
男というのは射精するまで長く勃起を持続させることは大きな目的になるが,一旦射精したあとで体を離してから,もう一度クリニングスを始めてみたり,余韻としてペッティングで確認してみたりとか69の体勢に移ったりして実行時間を長引かせて楽しみたい場合もあるのである.
◇指先による刺激に比べると舌によって得られる快感の深さ
男の立場から見ると,口による性器への刺激で女性が快感を十分に得られるのであれば,指先による刺激で引き起こす快感よりも,女性の絶頂に昇る状態をさまざまな知覚作業によって掴みやすいのである.舌と唇と顎と手と,とにかく女に接しているすべての部位で,女性の絶頂を確認することができるのだ.だから,刺激を入力する端子側としては,フィードバックが心地よく得られるので愉しくより効果的な刺激を行なえるのだ.
女が興奮して絶頂に到るまでには不随意筋の震えや,痙攣などが,上半身よりも下半身に顕著に現れるから,男の顔や手が女の下半身に近い位置にあるほうがパートナーの肉体の昂揚状態を,より認識しやすいということである.
女の立場から見ると,普段自分の指で刺激して愉しんではいても,男から同じような刺激をされた場合には,平静な状態であればまず心理的な抵抗感があるから,快感に浸り込むまでは,不自然な反応になる.また指弄いでは,本人よりも他人の指先で刺激したほうが,意図しない作業として効果的な場合もあるが,可能性はかなり低いようだ.
クリニングスは,指先によるペッティングよりもある意味では,パートナーに与える快感を刺激する手段として効果が大きいようだ.
口で性器を刺激する作業は非常にパートナーに対して効き目のある行為なのだが,女がもともと備えている快感センサが鈍い場合には,絶頂まで興奮することは滅多になくて,熱心にクリニングスを続けても,体に反応が出てこなかったり,湿りがこない場合もあるようだ.これこそ快感を開発するための調教が必要な場合である.うまく開発して性感センサが機能するようになれば,パートナー独自の快感ツボ(点)を開花できるから.
そういう状態では男も経験的に,パートナーの不完全燃焼という事態の予想ができるだろう.しかしそれでも,熱心にクリニングスを続けていると,頂点までは無理としても,ほとんどの女はスリットに湿り気が出てくる程度までは感度を高めることはできるだろう.少なくても性器付近のセンサが反応していくらかは気持ちが良いのだから.
ところでクリトリスを舌で舐めて刺激するよりもGスポットへの刺激,すなわち指によるピストン運動を推奨するマSexニュアルがある.つまりクリトリスを刺激して興奮させるよりも,Gスポットを刺激して興奮させたほうが絶頂レベルが深いという考え方である.いわば,クリトリス刺激ではジャリの興奮レベル,Gスポット刺激は大人の絶頂と区別していると考えておけばよい.Gスポットの刺激で興奮すると,女が放心状態や虚脱状態に入ってしまい,女によっては潮まで吹き上げるから,これが本当の絶頂だと考えているのだろう.
もちろんアダルト・ビデオでも,バギナの中で指を高速に往復させると,愛液がどくどく流れだしたり潮を吹く状態を映像化した作品は多い.その影響なのだろうか,近ごろは激しく指を動かしたがる雄が増えているという.これでは女の体を玩具代わりにしているだけで,限度を考えていたわらないと相互に不幸なことになる.
つまり膣壁の摩擦行為で興奮するのが真のエクスタシーだという流行には疑問を感じてしまう.
膣壁を指で摩擦すると,女は体がかなり緊張状態になるのが普通で,これによって疲れが伴なっている.まず指先の手入れが不十分な場合には,膣にも傷がついてしまう.右手の中指一本で自分の左手の甲を強く1分間こすって刺激して見ればいい.手の皮膚はどうなっているだろうか.だいたいそういう作業を自分の左手にさらに続けたいだろうか?これには心理的にも抵抗があると思う.要するにこの方法では,現実に興奮して登りつめる前に痛みが邪魔をするから,満足して快感に浸れる女はほとんどいないのである.
海面に出た氷山が水面下に10倍の体積を隠しているように,クリトリスには根元に海綿体組織が広がり,膣壁を包むように奥に伸びているという.膣の前壁を荒々しくこすって刺激して興奮するのは,クリトリスが刺激されて興奮するのと快感のセンサ源が同じだからである.
ということであれば,膣壁を激しく指先で刺激して摩擦するよりも,クリトリスを舐めて,ずーっと軽い負荷であっさりと絶頂に到達させるほうが体にとってもいいに決まっている.
これは一般的に女は,バギナへの指によるピストン動作を受け入れない方がいいという忠告である.
下手に指でピストン運動をしたり,膣壁や陰核茎部を強く摩擦する行為には,その部位に炎症を必ず伴うのだから.すでに湿り気と愛液による潤滑が十分な行なわれている状態であっても,危険な作業であるのに,唾で湿らせた程度の指先や長い爪でやられてはたまったものではないだろう.婦人科に行って傷害証明を見せて損害賠償請求してもいいくらいだ.
女が興奮して絶頂まで昇り詰めるまでクリトリスに口を接して刺激作業を続ける根気やテクニックがない場合でも,クリトリスに対しては,指先からの刺激よりも舌で舐めて刺激するほうが快感を得やすいということだ.

